銅山の盛衰とともに
旧足尾線足尾本山駅

◆駅ガイド

 旧国鉄足尾線は、現在のわたらせ渓谷鐵道です。観光鉄道のイメージがある現在ですが、かつては足尾銅山からの鉱物輸送が主体でした。間藤駅から先の足尾本山駅までの1.9kmは、1914年8月26日に貨物専用線として開通、足尾銅山の貨物輸送が行われていました。しかし、1973年に足尾銅山が閉山し足尾線の本来の目的がなくなり、ついに1989年に足尾線が廃止され、わたらせ渓谷鐵道に変わりました。この際に、間藤から足尾本山1.9kmは休止線扱いとなり、現在までほぼ当時のままで残っています。

◆探検報告  調査日:2000年11月

 わたらせ渓谷鐵道の茶色いディ−ゼルカーデに乗り約90分、間藤駅に到着した。足尾銅山といえば、「鉱毒事件」が思い浮かぶが、あたりの山々はその影響によってかなり荒廃していた。間藤駅はわたらせ渓谷鐵道の終着駅、時刻表の地図を見ても確かに終着である。しかしホームの先の車止め代わりの枕木の先には、錆びたレールがどこまでもつながっている。

 駅舎の横から早速その線路を辿っていくこととする。少し左にカーブすると、周りが木々に囲まれた直線区間に出た。200m強進むと、間藤駅前の道路と交差する。その後、渡良瀬川を渡る鉄橋があった。ここは渡るのが危険なため、川を隔てて一般道を歩いた。対岸の荒廃した山裾を短いトンネルなどで線路は延びていた。

 途中で渡良瀬川を渡り再び線路へ合流、何と線路には、ATS地上子が設置されていた。今にも列車が走ってきそうである。少し進むと枕木信号機があった。さすがに廃止から十数年が経過し、錆が目立っていた。この先短いトンネルを抜けると、鉄橋の先に足尾本山駅の駅構内が見えた。この構内は、柵があり立入禁止であったが、枕木信号やホーム等の廃墟をよく見渡すことが出来た。

◆感想

 休止前の面影がかなり残っていて感激した。列車が来ることはないのに、確認した区間全てにレールが敷かれていて、いつ列車が来てもおかしくないと錯覚する。また、周囲の山々がハゲ山であり通常見られない風景も新鮮であった。

◆ひとくちMEMO

 この区間を探検するのに、徒歩往復で約2時間程度時間をとっていれば大丈夫でしょう。帰りには通洞駅徒歩5分の足尾銅山観光や、水沼駅に隣接する駅温泉「水沼温泉センター」へ。紅葉の時期は、列車が大変混雑しますのでご注意ください。


↑間藤から足尾本山方向を望む


↑最初の鉄橋


↑枕木信号と最後のトンネル


↑足尾本山駅構内


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